大蔵省を辞めることにした渋沢栄一でした。
新政府という「官」から「民」に移り、実業家として活動する道を歩み出す決心をしたのでした。
ちょうど同じ頃に井上馨も大蔵省と言いますか、彼の場合は新政府を辞める決意をしました。
渋沢栄一、井上馨、仲良く大蔵省を退職しました。
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青天を衝け 第32話「栄一、銀行を作る」 あらすじ
渋沢栄一の大蔵省辞職は、騒動になりました。
多くの官僚が引き止めようと説得を試みました。
しかし、栄一は「(説得の言葉を取って)官が偉くて民が下。金儲けは卑しい行為。そういった考えこそが捨てるべきもの。」と慰留を頑なに固辞しました。
「民の先駆けになる!」実業家渋沢栄一の船出でした!
栄一が辞めたことよりも大きな激震が政府に走りました。
それは、井上馨と渋沢栄一の連名で新聞に新政府の困窮した状態や修復しなければどうにもならない問題点を全て新聞紙面に暴露したのでした。
商いにはめっぽう鼻の効く三井の三野村利左衛門。
引退する自身の後任にと栄一のスカウトを画策しました。
しかし、栄一も「日本の規範となる合本銀行を作りたい。」「三井に入る気はない。」と断りました。
三井の総理時の座を蹴ったのでした。。。
明治6年
民間資本による日本初の銀行「第一国立銀行」開業
最初に始めたことは、日本式の帳面の付け方ではなく、西洋式の帳面の書き方「簿記」を定着させることでした。
しかし、西洋式簿記の指導をお願いした外国人が「算盤は簿記に必要ない。計算式で十分だ。」というところを「簿記に算盤は大切だ。」と栄一は主張し、押し通しました。
西洋式「簿記」は良い。しかし、「算盤」も良い。新しい物の良いところ、古くても良いものは良いとするところ。これは「温故知新」の精神ですね!明治維新にとってとても鍵になるキーワードと考えています。
国立第一銀行の業務は、なかなか上手くは進みませんでした。
業務の内容も三井と小野が対象のものばかり。
その上、三井・小野双方が歪み合いを続けていました。
頭取も双方から1名ずつ。
まとまらないから栄一が総監役に就任。
そんな民に戦場を移した栄一に五代友厚が助言をしました。
「民間にはバケモノがいるよ。気をつけなさい。」と。
明治初頭の商人のバケモノとは、岩崎弥太郎その人でした。
寒い季節でした。
ある日、渋沢邸に母ゑいが姉と共に訪ねて来ました。
ゑいは、気候が寒くなってから体調を崩していました。
大切な母のこと、栄一は喜んで東京で介護することを申し出ました。
安心した姉は、姉としてキツイ苦言も忘れませんでした。
「受け入れるしかないからお千代も受け入れただけ。子供が多い方が良いのもわかるが、浮気は浮気だ!母さまだけでなく、お千代にも孝行しなさい!」
母ゑいからも謝罪されるお千代は初めて胸の内を明かしました。
「嫁いだ直後は、栄一さんは留守ばかりで、帰ってくるのか、死んではしまわないかと不安ばかりでした。今は毎日家に帰って来てくれます。子供達にも囲まれて、何が不服なのでしょう。ありがたいことです。」と共に過ごせることへの感謝を口にしました。
イタリアから喜作が帰国しました。
もちろん、、、、栄一に怒りをぶつけました。
(学んで帰ってみると栄一は政府を辞めてしまっていたわけですから、その気持ちも理解できます。)
政府に立ち寄った喜作から、栄一は政府の現状を聞きました。
西郷と江頭が喧嘩して、ほぼ政府は分解状態。
大久保と大隈の天下だとあきれるように語る喜作でした。
喜作は、自身も民間に移り、横浜で生糸の仕事をやると宣言しました。
生糸を生産する富岡工場でも、ウィーンで開かれた万博で優秀な製品であると富岡製糸場の糸が高く評価されたタイミングでした。
時代は、生糸を必要としていました。
栄一は、母ゑいの看病も率先して自ら行っていました。
お千代は、ゑいの臨終の場におくにも付き添わせる配慮を見せました。
そんなお千代へ厚い信頼があったのでしょう。
ゑいの最後に口をついたのは、お千代への感謝の言葉でした。
大久保率いる新政府は、混乱を引きずっていました。
岩倉具視暗殺計画。
江藤新平の「佐賀の乱」。
不平士族が行動に出て来たのでした。
大久保は、新政府への士族の不満の目をそらすために海外への戦争を画策しました。
海外への出兵には船が入りました。
しかし、中立を盾にアメリカは協力を見送りました。
小野組や三井組も素直には首を縦にふりませんでした。
大隈は、台湾への兵と物資の輸送を新政府として岩崎弥太郎が率いる三菱に依頼しました。
新政府に「素直に言うことを聞く企業」として価値を見出したのでした。
新政府は、権威を知らしめるために小野組を潰すような難題をぶつけました。
小野組が潰れれば、貸付額が大きく、引きずられて第一国立銀行も潰れかねない深刻な問題が栄一に直面したのでした。
青天を衝け 第32話「栄一、銀行を作る」 感想
最後の挑戦を始めた栄一に、ゑいとの別れが訪れました。
しかし、ゑいといえば「利他の精神」を栄一に教えた人だと私は思えるのです。
そこで、実業家として歩み始めた栄一にとっては、初心を思い出し、これからの歩みを強く確実にする上では最高の「教えのフィードバック」になったのではないでしょうか。
第一国立銀行は、小さいお金を集めて大きな力へを実行する中心機関でしたが、全く前例がなく海外を知らない、栄一が何を言っているのかイメージできない明治の人々では、いかに優秀な人たちでも力にはなれないでしょう。
そういう意味では、三井や三菱の「我儲かり」は、後に変化が起きれば悪くない施策だったでしょう。
儲けてからでは、ますます手放さない聖域が増えていたのも事実でしょうが。
栄一の苦心が少しでしょうが感じられました。
みずほ銀行のネットワークトラブルは合併時に決まっていた!?
小野組と三井組が銀行の利権であり権力争いを演じている様子を見て思い出したので書きます。
2000年初頭に3行が合併してできた「みずほ銀行」です。
その頃、私はたまたま第一勧業銀行の元役員の方とお話しする機会がありました。
その際におっしゃっていました。
「どちらが上とかではなく、銀行の合併を経験しているのは第一勧業銀行の行員だけだ。だから合併作業の主導を第一に任せて、サポートに興銀など2行は回った方が問題は少ないはず。主導権争いなど誰も得をしないから、主張すべきところはみんなのためにも通しなさいと工藤くんにも言ったんだけどね。」ということでした。
(工藤くん・・・・当時の頭取だったと思います。)
度重なるネットワークトラブルをニュースや自分で体験してみると、当時のお話を思い出します。
天下りって本当に悪いの!?
渋沢栄一も大蔵省を辞めて民間企業で活躍の道を選びました。
明治初頭は、そんな行動はヒーロー扱い。
ところが昭和後期以降は「天下り」として誹謗中傷の的になっています。
こんな風に私には映る、と言論の自由から書いてみました。
反論もあろうと思いますが、一人の馬鹿が呟いただけなので寛大にお許し下さい。
メチャクチャ勉強が必要
ところで、世間では国の機関で働いている人が民間企業に移ると天下りと言って「悪行」のように叩きますが、それって本当に正論なのでしょうか?
そのように問題提議するのは、官僚をされていた方の苦労話を奥様から聞いているからです。
私がお話を聞いた方のご主人は、ちょうど栄一と同じ大蔵省勤めでした。
どこも同じらしいですが、3年だったか?癒着の予防なのか、担当部署が全く違うところに一定の期間で移動されるのが慣例だそうです。
全く畑違いの部署なので、40歳を超えていようが、一からその分野のことを全て勉強するそうです。
その資料の多いこと。
鞄などでは入りきらないから、3年に一度最短でも3ヶ月くらいは、ご主人は風呂敷に荷物を入れて出勤されていたそうです。
その3ヶ月は学習に忙しく、ご主人はとても機嫌が悪い?ピリピリしている状態になっていたと話してくださいました。
これだけとっても一般人、耐えられますか?
「形式」対応のために元官僚が企業が必要な構造
コロナ禍において、多くの助成金申請を体験した人も多いと思います。
その時を思い出してください。
「え!?これ何のこと?」と何度読み返しましたか?
どのように書いたら申請が受け付けられるのか苦しい時間はありませんでしたか?
そうなんです。
役所というか、国の所管に向けた申請書とは、各監督省庁のルールによって書類の構成や書き方があります。
私は、それを「官庁語」と一つの言語と捉えるようにしています。
大企業は、1つのプロジェクトに長ければ数十年かけます。
その間に、監督官庁との打ち合わせや報告があります。
おまけに長い時間の中では、政治の方向が代わりプロジェクトの大きな修正が必要になることもあるでしょう。
いかに優秀な人がいる大企業であっても「官庁語」がわからないと、政府の指示を正しくプロジェクトに反映できないし、政府に正しく理解してもらえるような書類も書けないのです。
大昔に、それこそ明治時代に英語が話せたら、それだけで優遇されて高給取りだったでしょう。
「官庁語」ができる人がまだまだ少ない「官と民の橋渡し言語」と言えるやり取りができる人が少ない以上、「官庁語」ができる人を企業が迎え入れるのは、当然だと思えるのです。
なかには贈賄など違法行為に走る人もいるとは思います。
ただ、一部の人の行為によって、官から民へ移る官僚の人々を全て非難するような道理に反することは改めるべきかと思います。
官僚の方々が、国のため、私たちのために働かれたことへの感謝を忘れないように暮らせたら、きっと私たち自身が幸せになれると思います。
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長文の個人的意見を述べご無礼致しました。
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2021年 NHK大河ドラマ「青天を衝け」キャスト
主要キャスト
配役 | |
渋沢 栄一 | 吉沢 亮 |
澁澤 喜作 | 高良 健吾 |
尾高 惇忠 | 田辺 誠一 |
徳川 美賀子 | 川栄 李奈 |
徳川 慶喜 | 草彅 剛 |
徳川 家康 | 北大路 欣也 |
小栗 忠順 | 武田 真治 |
尾高 平九郎 | 岡田 健史 |
天璋院 | 上白石 萌音 |
井上 馨 | 福士 誠治 |
渋沢 ゑい | 和久井 映見 |
伊藤 俊輔 | 山崎 育三郎 |
大久保 利通 | 石丸 幹二 |
渋沢市郎右衛門 | 小林 薫 |
尾高 千代 | 橋本 愛 |
貞芳院 | 原 日出子 |
(平岡円四郎の妻)やす | 木村 佳乃 |
西郷 吉之助 | 博多 華丸 |
板倉 勝静 | 永井 秀樹 |
岩倉 具視 | 山内 圭哉 |
杉浦 愛蔵 | 志尊 淳 |
徳川 昭武 | 板垣 李光人 |
五代 友厚 | ディーン・フジオカ |
大久保 一翁 | 木場 勝己 |
大隈 重信 | 大倉 孝二 |
三野村利左衛門 | イッセー尾形 |
徳信院 | 三村 里江 |
三条 実美 | 金井 勇太 |
大隈 綾子 | 朝倉 あき |
萩原四郎兵衛 | 田中 要次 |
大隈 重信 | 大倉 孝二 |
渋沢 よし | 成海 璃子 |
渋沢 てい | 藤野 涼子 |
大内 くに | 仁村 紗和 |
江藤 新平 | 増田 修一郎 |
小野善右衛門 | 小倉 久寛 |
岩崎 弥太郎 | 中村 芝翫 |
制作キャスト
作 | 大森 美香 |
音楽 | 佐藤 直紀 |
テーマ音楽演奏 | NHK交響楽団 |
語り | 守本 奈実(アナウンサー) |
演出 | 村橋 直樹 |
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