藤田東湖を江戸の大地震で亡くしました。
異国の船の多数の来訪と重なり「一人一人が国を憂う」というかつて無い時代に突入しました。
第６話「栄一、胸騒ぎ」 あらすじ
若き日の渋沢栄一は、すこぶるパワフル立ったので家の手伝いだけに縛られません。
栄一は、尾高惇忠の道場で日々剣術の稽古にも励みました。
しかし、尾高惇忠、そして弟長七郎の血気はもはや誰の目にも明白であり、練習をする栄一の体もあざだらけになっていました。
沈んでいるのは、水戸の徳川斉彬でした。
最も信頼する側近である藤田東湖を亡くした悲しみは深く彼を悲しませました。
僅かばかりの復活への刺激は、息子長七郎、いや一橋家の慶喜の婚姻でした。
他にも婚姻や細々とした画策はあるのですが、、、
大事はこちらです！
下田に開いた港にアメリカ合衆国代表としてハリス（アメリカ総領事）がやってきたのです。
上陸の狙いは、日本国政府に通商を認めさせることでした。
老中首座の阿部と水戸の斉彬は真っ向から衝突しました。
開国の阿部、鎖国の斉彬でした。
激怒した斉彬は、朝廷に異国が開国を強く迫ってきていることを報告してしまうのでした。
それまで幕府は、国の安定をつくろい朝廷には異国の思惑を報告していませんでした。
危機感を抱いた一橋慶喜とその兄である水戸慶篤は、斉彬に隠居を願い出て火に油を注ぐことになっていくのでした。
世間にもすっかり「攘夷（じょうい）」の気運が高まったいました。
多くの若者が武芸に励み、腕試しの「道場破り」も増えていました。
尾高惇忠の道場にも尾高長七郎を狙って一人の若者が現れました。
北辰一刀流の猛者として現れた若者は、栄一たちと激戦を交わしました。
結果は・・・・？
同じ世代の若者たち。
共感すること多く、夜は一緒に一献を傾けました。
そこで道場破りの真田という若者が、元は農家の出であること。
剣術の腕を磨き刀で食っていることなど話を聞きました。
何よりも栄一が心動かされたのは、真田の「このままで本当に日の本は良いのか？」という国を憂う志でした。
「日の本の神を讃え夷狄（いてき）を討つ」という「尊王攘夷」の考えに栄一は衝撃を受けるのでした。
まぁ、同じくらい惇忠の妹お千代への恋心にひどく戸惑う栄一だったのは微笑ましく滑稽でしたね。
江戸の一橋家では、嫁いだ姫が心労から気が触れた行動を取るようになっていました。
元は立派な姫君なのです。立ち直ることでしょう。
年が明けて「安政四年（１８５７年）」となります。
新年の祝いに際して慶喜は江戸の水戸屋敷へ出向きます。
そこで母の思いに触れ、父斉彬の思いに触れたことで慶喜の心にも思うところが目覚めるのでした。
老中の阿部との会談で慶喜は水戸の斉彬のことに配慮をもらえるように願い出ました。
阿部は了承するのですが、その顔色が冴えません。
異国への開国による突き上げ、慶喜を将軍へとの矢の催促、と心労が蓄積されていたのでした。
栄一はどうなっているのでしょうか？
栄一の周りでは、長七郎が「道場破り」として現れた真田に勧められて江戸に武者修行に行く話で盛り上がっていました。
栄一も「尊王攘夷」というキャッチコピーに引きつかられたのか、長七郎を羨ましく思うのでした。
・・・・・・・・・・
大変です、老中阿部が倒れました！
第６話「栄一、胸騒ぎ」 感想
確実に、着々と忍び寄る大きな変革の波。
少しずつ強さを増しているのは、感情面だけではなかったようです。
社会にいる今までは、日々自分が生きることだけに必死だった民でした。
それが、国を、社会をなんとかしよう、自分にもできることがあるのでは無いだろうかと歩を進める、そんな社会への変化を後押しする強さも増しているのでした。
この第6話は、次への大きな変化への準備ステージだったと思います。
しかし、この6話を知らないとドラマとしての展開がきっと味気ないことでしょう。
ささやかな人の機微によりストーリーに深みがもたらされると思います。
「死」という縁の別れ
「婚姻」という縁の結びつき
人との繋がりを織りなし表現されましたが、それでは第7話は？
激動？
「武」の勘違い
武術、武道、武士、武器、「武」という感じを見ると人が次に創造するのは「攻撃」「破壊」「死」など怖いものかもしれません。
じつは「武」という感じに込められた意味は「争いを止める」ということはほとんど知られていません。
武は、旧漢字の意味としては３つの言葉から作られています。
- 土地
- 争う
- 止める
＊申し訳ございません。PC入力では文字が出ません。意味の解説だけになることをお詫びします。
昔は、多くの争いは国の土地を広めることを目的に発生していました。
つまり
「土地を争うことをやめる」で「武」です。
「一」は、土地を表していました。
旧漢字の「國」ですが、口の下に「一」があるのも土地の意味です。口はエリアの意味です。
「止」は、そのまま止めるです。
お互いに「怖いものがあるぞー！」となると、お互いに「じゃぁ、ちょっといきなり戦はやめるかぁ・・・」となるので「交渉」に移行し、結果的に「争いを止める」効果があります。
それが「武」です。
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２０２１年 NHK大河ドラマ「青天を衝け」キャスト
主要キャスト
| 配役 | |
| 渋沢 栄一 | 吉沢 亮 |
| 澁澤 喜作 | 高良 健吾 |
| 尾高新五郎（幼少期の栄一の先生、従兄弟） | 田辺 誠一 |
| 阿部 正弘（幕府老中首座） | 大谷 亮平 |
| 徳川 慶喜 | 草彅 剛 |
| 徳川 家康 | 北大路 欣也 |
| 徳川 斉彬 | 竹中 直人 |
| 徳川 家慶 | 吉 幾三 |
| 藤田 東湖 | 渡辺いっけい |
| 渋沢 宗介 | 平泉 成 |
| 渋沢 ゑい | 和久井 映見 |
| 高島 秋帆 | 玉木 宏 |
| 平岡 円四郎 | 堤 真一 |
| 渋沢市郎右衛門 | 小林 薫 |
制作キャスト
| 作 | 大森 美香 |
| 音楽 | 佐藤 直紀 |
| テーマ音楽演奏 | NHK交響楽団 |
| 語り | 守本 奈実（アナウンサー） |
| 演出 | 黒崎 博 |
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