始まりは、渋沢栄一の従兄弟である尾高長七郎が江戸へ武者修行に出発する送別会でした。
その席で兄の惇忠（じゅんちゅう）が弟に向けた餞（はなむけ）の詩「漢詩」を読みます。
漢詩といえば・・・
渋沢栄一といえばの「論語と算盤」の冒頭に登場する学校法人 二松学舎設立者である三島（中洲）毅との関わりが有名ですね。三島は「明治の三代文宗」に数えられ、特に墓跡につける三島の漢詩は人気だったようです。
第７話「青天の栄一」 あらすじ
長七郎の旅立ちとともに栄一の周辺では男たちがざわつき始めました。
と、言っても兄弟のように育っていた従兄弟の渋沢喜作が、栄一が好意を持っている惇忠の妹の千代を嫁にと大胆なアプローチに移ったことが原因のドタバタです。
お国としては、こちらが一大事でした。
激務が祟り、ついに老中首座の阿部伊勢守が死去してしまったのでした。
難題の社会情勢の中でほぼ一人でその責任を背負ってきた阿部伊勢守の死は、これからの日の本に暗雲漂うことを約束するような重大事でした。
阿部に代って老中首座の席に着いたのは開国派の老中である堀田正睦（まさよし）＜備中守＞でした。
これにより幕府の７割が外国との通商賛成派となりました。
問題は・・・水戸の斉彬が激怒し、堀田を目の敵にしたことでした。
そして・・・
斉彬は、前回同様に再び朝廷に幕府を非難する内容の手紙を送ってしまうのでした。
朝廷のお膝元である京では、斉彬の過激思想により煽られた浪人たちが「攘夷！攘夷！」と激しく盛り上がってしまいました。
幕府では、すっかり困り果てていました。
状況を聞いた徳川慶喜は、父斉彬に自省を求めます。
斉彬も薄々は自分の役目が終焉を迎えていることは感じ取っていました。
苦々しくも慶喜の助言提案を受け入れるのでした。
栄一の周辺でも動きがありました。
栄一の姉、なかが嫁いだのでした。
栄一には困ったことにお千代と喜作の婚姻の噂も広がり始めたのでした。
動揺を隠せない栄一は、知らず知らずにお千夜に会いに歩みを進めました。
栄一は、お千代に気持ちを尋ねてみました。
お千代は、尾高の家では歓迎ムードだと語るのでした。
場面が変わり、幕府では揺らぐ時ほど柱が大切と慶喜を将軍に推挙する動きが再燃していました。
将軍世継ぎ問題など多くの難題で揺れ続ける幕府。
外国船からはハリスが将軍への面会のために江戸城下を大名行列の如く歩きました。
血気盛んな若者たちは「思誠塾」に集まり、長七郎もその渦に吸い込まれていくのでした。
惇忠や栄一へ手紙を出した長七郎。
手紙には、当時江戸随一と呼び声高かった北辰一刀流の千葉道場で武芸に励んでいること。江戸の街中は尊王攘夷の志士たち方々の国々から集まっていることを綴っていました。
喜作と栄一のそれぞれに宛てた手紙もありました。
栄一の手紙には、江戸で出会う若者たちが自分の志に真っ直ぐに活きている様子が書かれていました。
そして長七郎は栄一に文中で問います「お前の志は何だ！本当に今のままで良いのか？」と。
栄一は、藍の買い付けを兼ねた惇忠との旅に出ました。
旅路の所々の気持ちを漢詩にしました。
自分の道がどこに進むかまだわからないが、その様子は力強くまるで晴天を衝くように！と、ハッキリとは言えないが沸き立つ心の変化を書き綴ったのでした。
栄一は、見ないようにしていた自分の気持ちに正直に向き合うことを決めました。
旅から戻るとその足でお千代に会いに行きました。
そして「お前が欲しい」そう告げるのでした。
栄一の個人的な盛り上がりをよそに、いや関係なく幕府ではい井伊直弼が登場したのでした。
さあ、今後のドラマの揺れ方が気になりますね。
上へ下へ・・・、それとも右回り左回り？
第７話「青天の栄一」 感想
個人的には、7話は「パートナーシップ」について展開された印象です。
古い関係が終わったこと。老中阿部の死や斉彬のリタイヤへの流れなど。
幕府と堀田。そして井伊直弼との繋がり。
もちろん主人公である栄一とお千代。
また、ここまでの大河ドラマとしての進行を考えると四書五経の「大学」の序文を思い出しました。
赤ん坊が生まれ、両親や兄弟といった「家族」という単位で繋がりを学び、学校へ行き世界が広がり、後々に社会へ広がりは大きくなり、そして一国の礎となるような展開ですね。
個人的な印象なので聞き流して下さい。
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２０２１年 NHK大河ドラマ「青天を衝け」キャスト
主要キャスト
| 配役 | |
| 渋沢 栄一 | 吉沢 亮 |
| 澁澤 喜作 | 高良 健吾 |
| 尾高新五郎（幼少期の栄一の先生、従兄弟） | 田辺 誠一 |
| 阿部 正弘（幕府老中首座） | 大谷 亮平 |
| 徳川 慶喜 | 草彅 剛 |
| 徳川 家康 | 北大路 欣也 |
| 徳川 斉彬 | 竹中 直人 |
| 徳川 家慶 | 吉 幾三 |
| 藤田 東湖 | 渡辺いっけい |
| 渋沢 宗介 | 平泉 成 |
| 渋沢 ゑい | 和久井 映見 |
| 高島 秋帆 | 玉木 宏 |
| 平岡 円四郎 | 堤 真一 |
| 渋沢市郎右衛門 | 小林 薫 |
| 尾高 千代 | 橋本 愛 |
制作キャスト
| 作 | 大森 美香 |
| 音楽 | 佐藤 直紀 |
| テーマ音楽演奏 | NHK交響楽団 |
| 語り | 守本 奈実（アナウンサー） |
| 演出 | 黒崎 博 |
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