「流れに任せて幕府を倒したところで、本当に世間の役に立てるのかはっきりしたことをお前たちはわかっていない。」そう平岡円四郎は若き渋沢栄一と喜作を嗜めました。
その結果、一橋家に士官したのですが、世の中を動かす立場の内に入って見ると今までとは世界がすっかり変わりました。
素直で吸収性の高い栄一は、この刺激にどのような変化を見せるのでしょうか？
いよいよ本格的に「男 渋沢栄一」が始まる予感です！
第１４話「青天の栄一」 あらすじ
「潔い」「志がある」と言われたところで、気位だけ高くて少しも世のためにならないで死ぬのはごめんだ！
飛び抜けて思いやりがあり、合理的な栄一の考えでした。
喜作は「攘夷だと幕府を倒す側にいたのに、その幕府の中心である一橋家に士官するなど考えられない愚行だ」と反発していたのですが・・・喜作への切り返しの言葉でした。
喜作は尚も食い下がりますが、栄一はやはり突っぱねます。
「俺たちが一橋家に士官すれば、追い回される百姓ではなくなるし、ひょっとすると捕まっている長七郎の役に立てるかもしれない。」
そう言って喜作を説得するのでした。
慶喜に直接会って建白したいというのが栄一たちの立っての願いでした。
しかし、そのころの一橋慶喜はとんでもない苦悩を背負わされていました。
町議参与ができたことにより外様であった薩摩藩が台頭して新たなに政をコントロールしようと圧力をかけ続けていたのでした。
対する幕府も１４代将軍徳川家茂はじめ老中の面々が勝手をさせるなと騒ぎ立てていました。
朝議参与であり、将軍後見人出会った慶喜でした。
二つの勢力、その板挟みになっていたのでした。
平岡円四郎から「とにかく殿に会いたいならばアピールしろ！」と助言？を受け、必死に慶喜へ向けた行動を取るのでした。
その甲斐あって希望は叶い、邪心なく一橋家に士官したのでした。
平岡円四郎は、可能な限りの優しい言葉で現状の日の本について栄一と喜作へ説明しました。
栄一たちは、途中何度も自分たちの知る確かだと思う「曖昧な情報」をもとに考えた意見を言いかけました。
しかし、ことごとく円四郎に遮られ、国を動かす立場だから後方ている「本当の現実」という情報を伝え聞くのでした。
「攘夷、攘夷、と言って偉人を殺したり、勝手をやって暴れている輩の尻拭いをしながら必死に日の本を守ろうとしているのがご公儀だ！」「徳川であり直参を軽く見るな！」と言い切って見せたのでした。
意見するのは悪いことではない。
しかし、その考えはどういった情報をもとに始まっているのか。
円四郎は、栄一は困った考えを持っているが、正しい情報であり知識を身につければきっと役に立つと確信していたからこそ丁寧に焦らずに諭したのでした。
士官したと言っても「質素倹約」の水戸藩の流れを組む当時の一橋家でした。
二人に充てがわれた住居も荒屋。
食事は自炊という有様でした。
ただ、天使様だけでなく、外様や公儀などが集まるその中心が京であり、慶喜だと知った二人には高ぶる期待の方が大きかったのでした。
ますます混沌としているのは政でした。
参与諸侯は、薩摩藩の思惑通りに天皇の指示により幕府の政への参加を認められました。
道理を重んじる慶喜はその決定を許せませんでした。
そこで薩摩藩の力で朝廷が動かされることを危惧した慶喜は、薩摩藩と近しい公家に対して命のやり取りもありうるような挑発をして余計な行動を取らぬよう釘を刺したのでした。
これにより政は再び御公儀に一本化されるのですが、薩摩藩との軋轢は明確になっていくのでした。
第１４話「瑛一と運命の主君」 感想
栄一が攘夷という考えを捨て、一橋家への士官を決めた時の心中です。
- 世の為の「利（益）」こそが大切
- 生きてさえいれば、一時非難されようが、罵られようが、これからの己の行動で見返すことはできる。
栄一が若い時から藍農家の百姓たちや血洗村の人々を思って辛抱している父の背中を見て学んだことを簡単に投げるようなことはできないという強い決心が生み出した栄一の「心得」のようなものだったように感じます。
インサイドとアウトサイド
現在でも「決定権」を持つ内部と「決定権」を持たない外部の差は、大きな情報の量と鮮度の差になっていると感じました。
同時にこの事の意味するのは、決して内部の人が優秀であり、外部の人は優秀ではない、ということを否定する証明になると感じました。
また、外部の者は、初めから己の知り得る情報には真実と誤差があることを想定して、伸び代を持って思考を巡らさなければならないことを暗示しているのではないでしょうか。
幕末という時代の「真実」に触れていくドラマになっていくのはとても楽しみですね！
情報の質は「孫子」に通ず？
幕末は、インターネットなどあろうはずはなく、あるのはれっきとした「階級社会」という情報の共有には大きく立ちはだかる「壁」でした。
そこで生じた「現実とのズレ」が混沌とした時代をさらに悪化させたのではないでしょうか。
また、そのズレを利用して抑圧されてチャンスを狙っていた隠れた勢力が「偽りの情報」を広めて「人心操作」を仕掛けた節もあります。
現代は、情報が多すぎて２次情報なのか、５次情報なのか、確認することに苦労するのは一緒でも幕末とは違った意味で情報には苦労しますね。
中国というか、世界を見ても群を抜いて優れた兵法書である「孫子」です。
その「孫子」には、「情報格差」に対する戦い方が何通りにもわたって書かれています。
詳しくは書きませんが、「視野を広く保つ」上でも大切な「情報への意識」がいつの時代にも重要であり、大切にしなければならないポイントだと感じました。
当サイト「大河ドラマ イッキ見ライフ」では、大河ドラマ見る方法としてU-NEXTもしくはAmazonプライムをおすすめしています。
２０２１年 NHK大河ドラマ「青天を衝け」キャスト
主要キャスト
| 配役 | |
| 渋沢 栄一 | 吉沢 亮 |
| 澁澤 喜作 | 高良 健吾 |
| 尾高新五郎（幼少期の栄一の先生、従兄弟） | 田辺 誠一 |
| 阿部 正弘（幕府老中首座） | 大谷 亮平 |
| 徳川 慶喜 | 草彅 剛 |
| 徳川 家康 | 北大路 欣也 |
| 徳川 斉彬 | 竹中 直人 |
| 徳川 家慶 | 吉 幾三 |
| 藤田 東湖 | 渡辺いっけい |
| 渋沢 宗介 | 平泉 成 |
| 渋沢 ゑい | 和久井 映見 |
| 高島 秋帆 | 玉木 宏 |
| 平岡 円四郎 | 堤 真一 |
| 渋沢市郎右衛門 | 小林 薫 |
| 尾高 千代 | 橋本 愛 |
制作キャスト
| 作 | 大森 美香 |
| 音楽 | 佐藤 直紀 |
| テーマ音楽演奏 | NHK交響楽団 |
| 語り | 守本 奈実（アナウンサー） |
| 演出 | 黒崎 博 |
NHKの見逃した大河ドラマを見るために一番おすすめな方法がU-NEXTを利用することです。
①３１日間の無料お試しができる上に６００ptプレゼントされる。ポイントは、有料コンテンツの視聴など支払いに当てることができる。
②「NHKまるごと見放題パック」へ同時申し込みならポイントは１０００ptになり実質０円でNHK番組が初月から見られるようになります。
