横浜流星 主演「線は、僕を描く」公開前 事前勉強<あらすじ&水墨画を知りたい2>

【国内ドラマ】イッキ見情報
スポンサー【PR】

水墨画をやっていると「あ!失敗しちゃった。」と悲しくなって、がっかりして「ダメだぁ〜、失敗したー!」と諦めたくなることってたくさんあるんです。

墨が思ったより滲んで広がってしまった。

線が曲がってしまった。

線がかすれてしまった。

水墨画は、違う色を上から塗って隠すということができない芸術です。

 

しかし、不思議なんですよねぇ〜。気持ちを込めて描いた線というのは後に続くんです。

いや、いい加減に描いた線はやっぱりダメなんですよ。でもね、一生懸命に描いた線は大丈夫なんです。いや、むしろ「それがあったからこの素晴らしい絵ができた。」そう思える作品に仕上がるんです。

 

「予想外の出来事。思わぬ墨垂れだったり、濃さの調整が違っているなどは、本人の想像した結果との差、つまり思考の枠の外に生じたことだから最初は戸惑います。幻滅した気持ちになるのでしょう。しかし、自分の枠の外と言うことは、あなたがもっと大きく、そしてステップアップするキッカケにもなるということではないでしょうか。失敗というのは、本人が失敗と決めた時にそうなるものです。続けましょう。きっとあなたの想像を超えた素晴らしい作品が完成しますよ!」

「線は、僕を描く」監修・指導 小林東雲先生の言葉

スポンサー【PR】

「線は、僕を描く」あらすじ その2

霜介は、湖山の一番弟子である西濱湖峰の計らいで水墨画界の巨匠の一人に数えられる藤堂翠山に会う。

なぜ西濱は二人を引き合わせたのか。

一つには、翠山の孫の茜さんに会いたかったからだ。

もう一つが、二人の心根にある共通項を感じていたからだった。

藤堂翠山の家に伺うと霜介はお仏壇を見つけて手を合わせることを申し出ていた。

その気配りが翠山の心を動かしたのか、翠山は湖山の弟子であるはずの霜介のために崖に咲く蘭を描いて見せたのでした。

その迫力に心を動かされた霜介でした。

翠山は、亡き妻の霊前に手を合わせてくれたことへの礼を霜介に伝え、描いた蘭の絵に落款を押し、それを霜介に持たせたのです。

【落款】が付くのか付かないのかは天地の差になります。落款は作者自らが保証した証拠です。水墨画のお教室に行くと先生がお手本を描いてくれたり、手直しをしてくれますが、落款はまず押しません。押すと「美術品」になります。*こちらの朱肉は文具店で購入できる安価なものです。朱肉も高級なものは時間の経過とともにやや赤黒になるなど値段相応の深みがあります。
水墨画家には、多くの場合「画商」と言って、画家の描いた絵を販売したり、また依頼を取り付けたりするエージェントが付きます。そこで「落款」を押して作品を画家が勝手に誰にでも渡してしまうと作品のダブルスタンダード(二重価値)が生まれます。その辺りはどの画家も慎重に対応しているものです。
翠山に刺激を受けた?
受けすぎた宗介は、水墨画の練習に没頭しすぎて消息不明者のようになっていました。
篠田湖山の孫である千瑛が迎えに来て、やっと現状を理解した霜介でした。
宗介の音信不通の間に、霜介の学友たちと千瑛を先生として「水墨画サークル」が誕生していたのです。
その初めての練習会の日でした。
千瑛が先生。宗介が部長。
千瑛は、最初の画題として「竹」を選びました。
みんな没頭して練習に励みました。
が、意外にも霜介と千瑛は画題意外にも話が膨らみ「楽しい時間」を過ごしたのです。
竹は、多くのお教室で最初に練習する画題だと思います。第1の壁は、筆を横にして描く竹の幹です。薄い墨を含ませた筆の筆先の部分にだけ濃い墨をつけてグラデーションになるように描くのですが・・・。第2の壁は、竹の葉の先がスッーと尖らないのです。太っちょになります。第3の壁は、お教室にもよりますが、葉の真ん中に濃い線が残るように描く場合があります。この場合は、筆を一旦舟の底部のような形状に仕上げてから描くので難易度が随分と上がります。でも苦労するだけあって美しいものです。
霜介が調墨に苦しんでいることを知った千瑛は、湖山の2番弟子である斎藤湖栖(こせい)に会うことを薦めるのでした。
青山霜介に興味があった斎藤湖栖です。
早速、霜介を交えて千瑛と三人で勉強会を行うことを提案してきました。
途中、取材で長く家を開けていた篠田湖山にも会い、その際に技術における湖栖の優れている話を聞くことができました。
そして、斉藤湖栖のあまりの正確な狂いない「調墨」という技術にビックリした霜介でした。
宗介は、少し頭が混乱しました。
みんな素晴らしい。けれど、ミスが悪いとも思えない気持ちがあったからです。
駅に送る道すがら、西濱湖峰が変化を察して声をかけるのでした。
「それぞれに答えを出せばいいんじゃない。」
(答えは一つとは限らない。自分が納得できるものを見つければそれでいいことだよね!と。)
みっ君
みっ君

霜介が迷った気持ち、わかるなぁ〜

2回目の水墨画サークル。

霜介、再び遅刻。。。

遅刻も問題だが、千瑛は霜介の描く線に異変を感じて問いただしました。

叔父さんからの電話で気持ちが揺れていたことを聞きました。

千瑛は愕然としました。

気持ちの変化が線に表れる!?

若い精鋭たちが集まる席で篠田湖山は西濱湖峰に絵を描かせるのでした。

その絵は、技術では劣るかもしれないけれど、そんなことを超越するものを見る者に感じさせたのです。

湖山の教えたかったことは・・・・。

みっ君
みっ君

ぜひ本を読みたい!と思った方はご活用ください!

水墨画の柱「墨」について

皆さんは墨と聞くと「黒い」って思いますよね?

しかし、黒いはずの墨にも赤っぽかったり青っぽかったりがあるのです。

ですが、今回は墨の成分の「膠(にかわ)」についてお話しします。

膠の含有量が墨の価値を決める一面もあるからです。

膠(にかわ)とは、おもに動物性のタンパク質成分を煮詰めたもので天然の接着剤と思って下さい。
膠は、木が燃えて出来た「煤(すす)」をつなぎ合わせる接着剤の役割を担っています。
つまり、安い墨というのは煤を合成接着剤で固めているのです。
合成接着剤で固めた墨と天然接着剤の膠で固めた墨の違いが値段や絵の違いにもなります。
「煤」という細かい粒子を1つの塊につなぎ合わせるのに膠を使用した場合、良い意味での経年劣化により10年、20年と墨を寝かしておくと、その墨の膠の吸着性が損なわれて、硯で吸った時に墨の粒子が細かく溶けます。それは、筆を通して画仙紙に移った際に見事に、解けるように広がっていくことを意味します。
対して、合成接着剤を使用した墨は、時間が経っても経年劣化は起きません。
何十年経っても、直ぐに硯で吸っても変わりません。
硯で擦られても、解けるような墨の崩れ方はありませんので、紙に書いた際に極めて薄い色の隅になるほど画仙紙に広がっていきません。
2000円の墨と1万円の墨では、膠の含有量が全く違います。
数万円の墨というのは、天然の膠を使用した上に、寝かしている時間も長期間にわたっているものです。
限りのあるものなので好きな色の墨と出会えたら1個、奮発して買いたいものです。
左が青っぽい色の墨になります。
右が黒味に少し赤っぽさがある墨になります。
左の当時¥9,450円の商品で膠含有量90%です。

水墨画の柱「筆」について

文房具屋さんにも売っている筆です。
1本1万円の筆と何が違うのでしょうか?
違いは、毛がなんの動物のものかという「種類」もあるのですが、それよりも「毛のどの部分か」が重要です。
「筆は先が細い!」と思っていますよね?
ところが、よくよく見ると筆を作っている毛の束の先、断面があるものが多いのです。
つまり、本当にその毛が「毛先」だったかというと違うのです。
例えば15cmの毛が取れたとします。
それを5cm程度に裁断します。
トップの毛先だきを使った筆が高価で、使い心地もその動物の毛質を反映しています。
残った中部位や元部位だけを使っているのが文房具屋さんのお手頃品です。
トップの毛に中部位を混ぜる配合比率によって、筆の値段のミドルレンジを構成しています。
水墨画では、特に岩場などの険しい対象を描くときに「割筆」と言って筆を捻り筆先を開かせて運筆します。
すると、やはりかなり筆を酷使させることになり、筆から毛が抜けます。
そこで、激しい絵を描いている人は、毛が抜けた「痩せた筆」を持っているものです。
刷毛は、値札などは残すことが多いです。
理由は、刷毛に番号があるものは番号を、無いものは値札などを目印にします。
刷毛は大きな「片隈」と呼ばれる濃墨から薄墨へのグラデーションを描く際に使います。
しかし、何度が使っているとどちらが濃い墨を付けていたかなどの情報が曖昧になります。
そこで目印が役に立つのです。
https://5060droneblog.net/senboku-study3/
https://5060droneblog.net/senboku-tcg/

主題歌 映像(公式サイトより)

「線は、僕を描く」 senbokuキャスト

役柄 俳優名
青山 霜介 横浜 流星
篠田 千瑛 清原 果耶
篠田 湖山 三浦 友和
西濱 湖峯 江口 洋介
古前 巧 細田 圭央太
川岸 美嘉 河合 優実
藤堂 翠山 富田 靖子

 

「線は、僕を描く」は2022年10月21日公開の予定です。2022年8月24日現在、まだ公開されていません。この「大河ドラマ イッキ見ライフ」で取り上げたのは、中国古典と水墨画の馴染みが深い点です。VODなど動画配信サービスでもみることはできない点をご理解下さい。
プロフィール
この記事を書いた人

好きな中国古典は菜根譚で車中でも音声CDで聴く。NHKの大河ドラマには「晴天を衝け」渋沢栄一の論語や「武田信玄」「黒田官兵衛」他複数で孫子が役立っている。人生やビジネスに行き詰まった時に大河ドラマをイッキ見して頭をリセット。スマホやPCで場所を選ばずイッキ見する方法もご紹介。「あなたの心を豊かに」をお手伝い!

みっ君をフォローする
【国内ドラマ】イッキ見情報線は、僕を描く
シェアする
NHK大河ドラマ イッキ見ライフ
タイトルとURLをコピーしました