8月に入り2022年の夏の高校野球は各代表校が決まりました。
49校の出場とか。
コロナにより練習も学業も思い通りにはなかなかいかなかったことでしょう。
無事に最後まで選手たちには後悔ない時間を過ごせることを願います。
そんな49校の中の1つである「東東京代表 二松学舎大学付属高等学校」は、渋沢栄一が第3代舎長(現在の理事長?学校長?)になっています。
渋沢栄一は、起業家として有名ですが、じつは多くの学校の設立や維持にも貢献しています。
なぜ渋沢栄一が、二松学舎の舎長になったのか。
その縁は、学校法人 二松学舎の設立者である三島中洲との関係が深かったことからと考えられます。
あの有名な、渋沢栄一といえば「論語と算盤」。
その「論語と算盤」というキャッチコピーが生まれたのは、渋沢邸を訪れた際に三島中洲が「お前は算盤引き(商人)だが、論語を学んでいる。私は論語読みだが、(お前を見習って)算盤を学ばなければいけないね。」と渋沢栄一の努力家精神を讃えた言葉を引用しています。
なぜ取って付けたようにこの言葉がタイトルになっているのか?
それは、当時でも渋沢栄一の活動はめざましかったのですが、如何せん社会的に、世俗的にはまだまだ栄一の知名度は低いものでした。
そこで、大正天皇の侍講(今で言う「家庭教師」)であり、明治の三大文宗として名を馳せていた三島中洲の御威光を使って本に権威性を持たせたかったのでしょう。
誤解があるといけないので改めて書きますが、渋沢栄一を見下すつもりで書いていません。「論語と算盤」は、渋沢栄一が色々な場所で語った内容を記者が抜粋してまとめたものです。よって、「御威光を持たせたかった」と企んだのは記者であることを前提に記しています。
渋沢栄一の「義理合一説」、三島中洲の「義理合一論」と共に同じ方向を向いていたことも二人の関係が良好だったことを物語っています。
この夏は、空の上から二人並んで声援を送っているのでしょうか!?